憂い

私はハードウェア系の人間である。ソフトウェアもやろうと思えば素人よりはできるが、特に楽しいとは感じない。あくまでも手段の一つである。それはさておき。

最近、いろいろな企業を調べているのだが、IT系に比べて製造業の給料がかなり低いと感じる。というか、IT系の給料が高い気がする。やはり需要があるのだろうか。初期投資の少なさが利益率につながっているのかもしれない。知らないけど。

給料だけ見ればITを目指すのも悪くないし、私も生きがいと仕事を分けられるならそうすべきだろう。低給が嫌なら高給のITとかに就けばいいだけ、それを選ばないあなたが悪いという声も十分理解できる。ごもっともだ。

でも、局所的にはそれで良くても、全体的にはかなりまずい論理だと考えている。もしこの状況が続けば、優秀な人材が偏った業界に流れかねない。

今年の進振り希望者の状況を見るに、やはり学生は給料が高かったり人気のありそうな業界を選ぶようだ。コロナ前に比べて情報系志望が圧倒的に増えたのを見ると、どうやらこの分野がやりたいという強い信念は特になく、学生の興味とは流行によって時事刻々と変わるものらしい。

今、日本は死につつあるのだと思う。みんな言っていることだけど。頑張っている人たちがいるのはわかるけど、全体的な空気が終わっているというか、私はあまりこの国の雰囲気が好きではない。でも腐っても故郷なわけで、それが傾きつつある姿をただ眺めているのも悲しい。

個人的にはもっと製造業とか、他のあらゆる業界の給料水準を上げてほしい。それが難しければ、能力による傾斜をきつくかけてほしい。そうすれば少しはやる気が出るのではとも思う。まあ落ちぶれた人で溢れかえる可能性もあるが。

何というか、どこかのメーカーに新卒入社して上司の顔色を伺いつつほぼ決められた通りに昇格していく人生以外の選択肢というか、個人の力を重視してくれる環境があらゆる業界に存在すればな、なんて思ったり。

 

話は変わるけどさ、いつも思うのはさ、ハードウェアってなんかつらいよね。まずものがないと何も始まらないから絶対必要な存在なんだけど、初期投資はかかるわ原価も高いわで利益率は上げにくい割に、結局はそこに載っているソフトウェアの奴隷になるというか。悲しい。宿命なのかな。あの産業構造を見るとハードウェア系に進む気がなくなる。

 

私はどうしようかしら。うーん……今日も頭が働かない。