覚醒

2年生になってから私はずっとずっと進路について悩んでいる。暇さえあれば考えている気がする。

前にも書いた通り、迷った挙句えいやで決めたのが現在身を置いている航空宇宙工学科なのだが、学科の授業が始まってからも今ひとつどれもピンと来なくて、ますます将来本当にこのままで良いのか、何か違う道はないのかと考えるようになった。確かに飛行機は好きなのだが、何かが違うとずっと感じてきた。

そんな中でふと頭を過ったのが就職。今まで院進は当然と考えていた自分にとって、それは非常に背徳的、でも新鮮な選択肢で、とても眩しく見えた。今の大学から抜け出して人間関係も広げて心機一転やり直そう、そして何かを変えようとも思った。それからというものの、自分なりにいろいろな企業を調べたり働く人の声を聞いたりして知見を広げてきた。

この情報収集の中で、自己分析も進んだ気がする。あー、めんどくさい人間のやること。でもさ、なんでかってわかんないけどさ、わたしね、じぶんってなんなんだろ、しあわせってなんなんだろ、ってずーっとかんがえちゃうんだ。

自分についてこんな感じかなって思うところをつらつらと。痛いけど我慢して。

  • 他の人とは違う何かになりたい
  • 大学の研究者として生き続けるのは飼いならされている感じがして嫌
  • いつかは就職して自分で稼いで生活したい
  • そしていつかは起業して自分の会社を作りたい
  • 人間関係を広げたい
  • ものを扱いたい
  • 人に感動を届けたい
  • 学際的な環境が好き
  • 個人の裁量が大きい職に就きたい
  • 最新の技術に触れたい
  • 人類に何かしらの貢献をしたい
  • 自分が納得できるまで考えたい

こんな感じかな。就職というのは非常に合理的な側面があって、上の多くの項目を満たせる。

でも、考えるうちに二つくらい問題も出てきた。

一つ目は、意外と人生は長くないこと。学部卒で22歳、就職したら3年くらいはすぐに経つそうだから25歳、その経験年数で中途採用を狙うのも技術的に厳しいものがありそう。お試しで学部卒で就職しても結構そこで時間が取られてしまって、30歳くらいまでにいろいろしたいと思うと、大したことができなければ時間の浪費になりかねない。意外と若い時期の時間は限られていて、大事に使わないといけないのだ。

二つ目は、やはり私はまだまだ心−脳や知能、人格の研究に未練があること。もう航空に来たんだから脳の研究は忘れようと思ってもなかなかできない。私はものづくりが得意で、航空も要はそれつながりだ。それに対して知能の研究にCADがいるわけではないだろうし、工作技術は活かせないだろうが、私が唯一純粋な知的好奇心を抱く分野、それがこの分野なのだ。一生このもやもやを胸に抱えて過ごすのかと思うと、それはなかなかつらい。

こんなこともあって、最近私は院進も悪くないかな、なんて思い始めてきた。もちろん就職の道も捨てたわけではない。今後も様々な業界を調べていこうと思う。

今日思いついたプランは、

yir研あたりに入る→航空卒業→他学部か他学科の知能系の研究室へ院進→修士→(博士?)わからないけど、良さげな企業との連携を深めていく→就職、社会を知る、技術習得→(30歳くらい)独立、エンターテインメント系の会社を起業

とか。もちろん、というか実は私は学部新卒入社という王道に少し憧れがあって、それも捨てがたいけど、それよりも院進して確実に技術を伸ばした方が良い気もした。全部は選べない、何かを選んで何かを捨てなきゃいけないんだなって感じる。

私は研究者なんか嫌、あんないんきゃとてーせーほーけんしゅーだんぜったいいや、って思ってきたのだけど、自分の将来に対する思索を顧みると、納得できるまで考え尽くさないとだめっていうのがわかってきて、意外と研究者に向いているんじゃないかなと考えるようになった。今まではカチッとはまる分野に巡り合えなかっただけで、好きなことならちゃんと研究できるんじゃないかな。中高時代、工作とかは取り憑かれたように打ち込んでいたわけで。

これからについて。今後も企業については調べていって、それと同時に進みたい研究室も検討していく。その研究室の先生の授業なんかも覗いたりして、絞る。そして院試対策も変わってくるだろうから勉強も頑張る。それと、自分のやりたい分野について、もっと調べたり勉強したりして教養を深める。Aセメスターはもう航空の院には行けないような履修になるかもしれない。そろそろ腹をくくらないと。

たぶんね、わたしね、かくせーしたらね、つよいとおもうの。いままでいーっぱいやすんだんだから、もーそろそろがんばるときがきたんじゃないかな、っておもうの。じぶんにだきょーはしないよ。わたしはまえにすすむよ。